2012-11-12

STRUCTURAL COACHING

 コーチングについて.ここではスポーツ種目の指導という意味のコーチングです.

 そもそもスポーツコーチングとは,当然,競技力向上が目的.近年ではスポーツコーチングを学問領域とした「日本コーチング学会」設立までに至り,その存在感を確立しています.今までは(今も)運動生理学やバイオメカニクス,スポーツ医学等々の様な親学問を専門としている指導者がその領域を自身のコーチングに活かすというのが常道.

 しかし,実際の現場ではどうでしょう?「リクルートが上手くいかない」,「今のチームは弱い?」,「こんな環境(チーム)では強くならない」等々.私を含めてコーチたちが口にする台詞ではないでしょうか?こういう現場の声を研究すること自体がスポーツコーチ学ではないか?と.弱い(競技力の低い),選手が集まらないチームになってしまうのは,経営者や物品不足が理由ではない.それを改善しようとしないコーチがコーチングに向き合っていないから.
 特に大学は限られた学生生活の期間で結果を残さなければならないので,即戦的に結果を出せる選手をリクルートすることから始まる筈です.対校戦を重要視するアメリカの大学スポーツ界のコーチたちは誰もが『リクルーティングこそチームの競技力向上に必要な要素』として挙げています(黒須未発表資料).

 まさに強いチームを構築,構ちんぐ(=コーチング※ダジャレではない)です.どうしても実践的指導そのものに注目されがちですが,コーチがコーチングしやすい環境づくりやリクルーティングにも力を入れることが競技力向上につながるのではないでしょうか.